胃がんの早期発見は死亡率低下につながる?胃カメラ検査の役割を医療機関が解説
胃がんは日本人に多いがんの一つであり、年齢とともに発症のリスクが高くなることが知られています。
特に40歳以降から徐々に増加し、50代〜70代にかけて多く発症する傾向があります。
胃がんは初期には自覚症状がほとんどないことも多く、気づかないうちに進行してしまうこともあります。
そのため、症状がない段階で検査を受けることが重要と考えられています。
胃カメラ検診は死亡率低下につながるという研究があります
胃カメラ検診には、「胃がんによる死亡を減らす可能性がある」という
科学的な研究結果がこれまでに報告されています。
【研究①】
日本で行われた研究では、胃カメラ検診を受けていた人は、
受けていなかった人と比べて、胃がんによる死亡が少なかったことが示されています。
この研究は地域住民を対象に行われたもので、
症状が出る前の段階で内視鏡検査を受けることが、
将来的な胃がん死亡の減少につながる可能性があると考えられています。
Hamashima C, Ogoshi K, Okamoto M, Shabana M, Kishimoto T, Fukao A.
A community-based, case-control study evaluating mortality reduction from gastric cancer by endoscopic screening in Japan.
PLoS One. 2013 Nov 19;8(11):e79088.
doi: 10.1371/journal.pone.0079088.
PMID: 24260114.
【研究②】
また、胃がんの原因の一つとされるピロリ菌を除菌することで、
将来的な胃がんの発症が少なくなる可能性があることも報告されています。
Uemura N, Okamoto S, Yamamoto S, Matsumura N, Yamaguchi S, Yamakido M, Taniyama K, Sasaki N, Schlemper RJ.
Helicobacter pylori infection and the development of gastric cancer.
N Engl J Med. 2001 Sep 13;345(11):784-9.
doi: 10.1056/NEJMoa001999.
PMID: 11556297.
このように、胃カメラ検査は検診や原因への対策を含めた「予防や早期発見の取り組み全体」として、
死亡率低下につながる可能性があると考えられています。
つまり、症状が出る前の段階で検査を受けることが、将来の健康を守ることにつながると期待されています。
なぜ早期発見が死亡率低下につながるのか
胃がんは、早い段階で見つけることができれば、その後の経過が大きく変わる可能性があります。
早期の胃がんでは、がんが胃の表面にとどまっていることが多く、
体への負担が比較的少ない治療で対応できる場合があります。
内視鏡で切除できるケースや、手術が必要な場合でも、治療の範囲が小さく済むことがあります。
一方、進行した胃がんでは、がんが深く広がったり、リンパ節や他の臓器に転移していることもあります。
このような場合は、手術だけでなく抗がん剤治療などが必要になることもあります。
このような理由から、胃がんも「早期発見がとても重要ながん」の一つといわれています。
胃カメラ検査はどのように早期発見に役立つのか
胃カメラ検査は、口または鼻から細い内視鏡を入れて、胃の中を直接観察する検査です。
胃の粘膜の状態を詳しく確認できるため、小さながんや初期の変化を見つけやすいという特徴があります。
また、炎症や萎縮、ポリープなど、将来的に胃がんのリスクとなる可能性のある変化を評価することもできます。
必要に応じて組織を採取して詳しく調べることができるため、
診断につながる重要な情報を得られる検査といわれています。
症状がない段階でも胃の状態を確認できるため、早期発見のための大切な検査のひとつです。
検査を検討すべきタイミング
胃カメラ検査は、症状が出てから受ける検査と思われがちですが、
実際には症状がない段階で検討することも大切です。
例えば次のような場合は、一度検査について相談することがすすめられます。
- 40歳を過ぎて一度も胃カメラ検査を受けたことがない
- 健康診断で胃の異常を指摘された
- 胃の不快感やみぞおちの痛みが続いている
- 食欲低下や体重減少がある
- 貧血を指摘された
- ピロリ菌感染を指摘されたことがある
- ご家族に胃がんの既往がある
必ずしも胃がんが原因とは限りませんが、
胃の状態を確認することで安心につながることもあります。
当院で行っている胃カメラ検査について
当院でも胃カメラ検査を行っています。
検査では胃の粘膜の状態を直接確認し、小さな病変や炎症の有無を評価します。
必要に応じて組織検査などを行い、より詳しい診断につなげることも可能です。
「症状はないけれど一度検査を受けてみたい」
「健診で異常を指摘された」
このような場合は、お気軽にご相談ください。
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