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便秘は生活習慣で改善できる?研究からわかる対策を医療機関が解説

[2026.04.10]

「便秘が続いていてどうすればいいか分からない。薬にはできるだけ頼りたくない。」

このように感じている方は少なくありません。

便秘は多くの方にみられる症状ですが、その原因には生活習慣が関係していることも多く、日常の工夫によって改善が期待できる場合があります。

一方で、背景に病気が隠れていることもあるため、正しい知識をもって対応することが大切です。

このブログでは、自分でできる便秘対策と、受診を検討した方がいいケースを紹介します。

便秘は生活習慣で改善できるという研究があります

便秘に対する生活習慣の影響については、これまでに多くの研究が行われています。

 

【研究①:食物繊維】

食物繊維の摂取量と便通の関係をまとめた研究では、
食物繊維を多く摂取することで便の回数や量が増え、便通が改善する可能性があると報告されています。

食物繊維は水分を吸収して膨らむ性質があり、便のかさ(量)を増やすことで腸を刺激し、排便を促す働きがあります。
また、水分を含むことで便がやわらかくなり、腸の中をスムーズに移動しやすくなると考えられています。

さらに、腸内細菌によって分解されることで腸内環境を整え、腸の動きを活発にする作用も期待されています。
特に、水に溶ける食物繊維(海藻・果物など)と、水に溶けにくい食物繊維(野菜・穀物など)をバランスよく摂取することが重要とされています。

この研究は、慢性的な便秘(機能性便秘)の患者さんを対象とした約900人以上の患者データが含まれており、
食物繊維を摂取した場合と摂取しない場合で、便通の変化が比較されています。

その結果、食物繊維の摂取によって便の回数や量が増え、便通の改善につながる可能性があることが示されています。

Suares NC, Ford AC.
Systematic review: the effects of fibre in the management of chronic idiopathic constipation.
Aliment Pharmacol Ther. 2011 May;33(8):895-901.
doi: 10.1111/j.1365-2036.2011.04602.x.
PMID: 21323687.

【研究②:運動】

身体活動と便秘の関係についての研究では、
日常的に体を動かす習慣がある人の方が、便通が改善する可能性があると報告されています。

その理由として、運動には次のような働きがあると考えられています。

まず、体を動かすことで腸が刺激され、腸の動き(蠕動運動)が活発になることが知られています。
これにより、腸の中の内容物が前に送り出されやすくなり、排便が促されます。

また、腹筋や体幹の筋肉が働くことで、排便時に必要な腹圧がかかりやすくなることも、スムーズな排便につながると考えられています。

さらに、日常的に体を動かすことで自律神経のバランスが整い、腸の働きそのものが安定する可能性も指摘されています。

この研究は、慢性的な便秘を訴える中高年の患者さん約40名を対象に、ウォーキングなどの定期的な運動を行った場合の排便の変化を検討した臨床研究です。

その結果、運動を継続したグループでは、排便回数の増加や便通の改善がみられたことが報告されています。

De Schryver AM, Samsom M, Smout AJ.
Effects of regular physical activity on defecation pattern in middle-aged patients complaining of chronic constipation.
Scand J Gastroenterol. 2005 Apr;40(4):422-9.
PMID: 16028428.

【研究③:水分】

水分摂取と便秘の関係については、
十分な水分を摂ることで便がやわらかくなり、排便しやすくなる可能性があると報告されています。

その理由として、水分には次のような働きがあります。

まず、水分をしっかり摂ることで便の中の水分量が増え、便がやわらかくなることで腸の中をスムーズに移動しやすくなると考えられています。

また、食物繊維は水分を吸収して膨らむ性質があるため、水分が不足すると十分に効果を発揮できず、かえって便が硬くなることもあるとされています。

このため、食物繊維と水分は組み合わせて摂取することが重要です。

この研究は、機能性便秘の成人患者約120名を対象に、
高食物繊維食に加えて水分を多く摂取した場合の便通の変化を検討した臨床研究です。

その結果、水分摂取を増やしたグループでは、排便回数の増加や下剤使用の減少がみられ、便通の改善につながる可能性が示されました。

Anti M, Pignataro G, Armuzzi A, Valenti A, Iascone E, Marmo R, Lamazza A, Pace V, Leo P, Gasbarrini G.
Water supplementation enhances the effect of high-fiber diet on stool frequency and laxative consumption in adult patients with functional constipation.
Hepatogastroenterology. 1998 Jul-Aug;45(21):727-32.
PMID: 9755967.

このように、便秘は生活習慣の見直しによって改善が期待できる可能性があります。

自分でできる便秘対策まとめ

日常生活の中でできる対策としては、次のようなものがあります。

  • 食物繊維を意識して摂る(野菜・果物・海藻・穀物など)
  • 水分をしっかり摂る(目安:1.5〜2L/日)
  • ウォーキングなどの軽い運動を習慣にする
  • 朝食をとるなど排便のリズムを整える
  • 便意を我慢しない

無理のない範囲で継続することが大切です。

受診を検討すべきサイン

便秘の中には、医療機関での評価が必要なケースもあります。

例えば次のような場合は、一度ご相談ください。

  • 急に便秘がひどくなった
  • 血便がある
  • 体重減少がある
  • 貧血を指摘された
  • 市販薬を使っても改善しない

これらは必ずしも重大な病気とは限りませんが、大腸の状態を確認することが重要になることがあります。

当院での対応について

当院では、便秘に対して生活習慣の見直しだけでなく、必要に応じて検査や治療のご提案も行っています。

症状や経過に応じて、大腸カメラ検査などを含めた評価を行い、原因に応じた対応を行っています。

「なかなか改善しない」「原因をはっきりさせたい」といった場合は、お気軽にご相談ください。

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