【甘いものを食べていないのに血糖値が高い?】血糖値が上がりやすい食べ物と食事のとり方
「甘いものは控えているのに、健診で“血糖値が高い”と言われた…」そんな経験はありませんか?
「お菓子はほとんど食べないのに」「砂糖入りの飲み物も避けているのに」と、驚かれる方は少なくありません。
しかし実は、血糖値は“甘さ”だけで決まるわけではありません。
白米やパン、うどんなどの主食も、体内ではブドウ糖に分解されます。
さらに、食べる順番や早食い、朝ごはんや昼ご飯を食べない、
夜遅い食事といった“食べ方”の違いによっても、食後血糖値の上がり方は大きく変わることが分かっています。
この記事では、
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甘くないのに血糖値を上げやすい食べ物
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見落としがちな食事のとり方
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今日からできる血糖値対策
について、医学的な根拠も交えながらわかりやすく解説します。
健診で「血糖値が少し高め」と言われた方や、将来の糖尿病が気になっている方は、ぜひ最後までご覧ください。
① 甘いものを控えているのに血糖値が高いのはなぜ?
血糖値は「砂糖の量」だけで決まらない
「甘いもの=血糖値が上がる」というイメージは強いですが、
実際には砂糖そのものだけが血糖値を左右しているわけではありません。
私たちが日常的に食べている
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ごはん
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パン
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麺類
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いも類
これらに含まれる炭水化物(でんぷん)も、体内で分解されるとブドウ糖になります。
甘く感じない食品でも、体の中では“糖”として処理されているのです。
炭水化物は体内でブドウ糖になり血糖値をあげるということを覚えておくといいでしょう。
他の代表的な炭水化物はこちら
- うどん
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そうめん
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インスタントラーメン
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コーンフレーク
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じゃがいも(特にマッシュポテト)
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もち
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菓子パン
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ドーナツ
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ケーキ
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クッキー
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清涼飲料水(砂糖入り)
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スポーツドリンク
食後に血糖値が上がると、すい臓からインスリンというホルモンが分泌されます。
インスリンが分泌されることによって、
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血液中のブドウ糖を細胞に取り込ませる
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余った糖を肝臓や筋肉に蓄える
これらにより血糖値は食後に一時的に上がっても、インスリンの働きによって徐々に下がります。
しかし、
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インスリンの分泌が遅れる
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インスリンの効きが悪くなる(インスリン抵抗性)
といった状態になると、血糖値が高い状態が長く続いてしまいます。
その結果、「甘いものを食べていないのに血糖値が高い」という状況が起こるのです。
インスリンの分泌が遅れる主な原因がこちら
※画像はイメージです
■ 加齢
加齢に伴い、膵β細胞(インスリンを作る細胞)の機能は徐々に低下します。
■ 遺伝的素因
家族に糖尿病の方がいる場合、
β細胞の反応が弱い体質のことがあります。
■ 長期間の高血糖(糖毒性)
血糖が高い状態が続くと、
膵臓が疲弊し、分泌機能が落ちていきます。
■ 急激な血糖上昇を繰り返している
血糖スパイクを繰り返す生活は、膵臓に大きな負担をかけます。
血糖値が上がりやすい食材と上がりにくい食材の違いを知っていれば状況にあった食材の選択ができるようになるでしょう。
② 血糖値が上がりやすい食材と上がりにくい食材の違い
血糖値の上がり方は、食材によって大きく異なります。
その違いを判断する指標のひとつが GI値(グリセミック・インデックス) です。
GI値とは、その食品に含まれる炭水化物が、どのくらい血糖値を上げやすいかを示した数値です。
ブドウ糖を100とした相対値で表され、一般的に
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70以上:高GI食品(血糖値が上がりやすい)
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56~69:中GI食品
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55以下:低GI食品(血糖値が上がりにくい)
と分類されます。
GI値が高い食材は血糖値が上がりやすい
特に、精製された炭水化物はGI値が高くなりやすい傾向があります。
高GIの代表例
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白米
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食パン
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フランスパン
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うどん
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もち
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菓子パン
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コーンフレーク
これらは消化吸収が早く、食後血糖値が急上昇しやすいのが特徴です。
血糖値が急に上がるとインスリンが多く分泌され、
その後に急降下することで
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強い空腹感
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眠気
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脂肪の蓄積
につながりやすくなります。
GI値が低い代表的な食材
一方、GI値が低い食品は、血糖値の上昇がゆるやかです。
低GIの代表例
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玄米
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全粒粉パン
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そば
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豆類(大豆、レンズ豆など)
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野菜類
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きのこ類
これらは食物繊維を多く含み、消化吸収がゆっくり進むため、血糖値が安定しやすいという特徴があります。
日常的な食事では、低GI食品を中心に組み立てることが血糖管理や体重管理に有効です。
GI値が高い食材を取る場合の状況の活かし方
GI値が高い食品は「悪いもの」というわけではありません。状況によってはメリットがあります。
- 1.運動前・運動直後
素早くエネルギーを補給したい場面では、高GI食品は有効です。短時間で血糖を上げ、筋肉のエネルギー源になります。
- 2.低血糖時
血糖値が下がりすぎた場合には、速やかに血糖を上げる必要があります。このときは高GI食品が適しています。
- 3.食欲がないとき
消化が早くエネルギー補給がしやすいという利点もあります。
③ 食事のとり方でも血糖値が上がりやすくなる場合があります
血糖値は、食べ物の種類だけでなく、「どう食べるか」によっても大きく変わります。
同じごはんでも、食べ方次第で血糖値の上がり方はまったく違ってきます。見落としがちなポイントを整理します。
1.早食い
早食いは、血糖値を急上昇させやすい食べ方の代表例です。
よく噛まずに短時間で食べると、
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消化吸収が一気に進む
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満腹感を感じる前に食べ過ぎる
結果として、血糖値が急激に上がりやすくなります。
また、早食いはインスリン抵抗性や肥満と関連することも報告されています。
目安は「一口20〜30回」噛むこと。食事時間を少し長めにとるだけでも違いが出ます。
2. 炭水化物だけの単品食べ
例として、
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おにぎりだけ
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うどん単品
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パンとコーヒーだけ
このような食事は、糖質の割合が非常に高くなります。
食物繊維やたんぱく質、脂質が少ないと、
✔ 消化吸収が速くなる
✔ 血糖値が急上昇しやすくなる
という特徴があります。
できれば、
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主食+たんぱく質(肉・魚・卵・大豆)
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野菜や海藻
を組み合わせることが理想です。
3.食べる順番を意識していない
最初に主食から食べると、血糖値は上がりやすくなります。
一方で、野菜 → たんぱく質 → 主食
の順番で食べると、食後血糖値の上昇が緩やかになることが報告されています。
これは、食物繊維や脂質が胃の排出を遅らせ、
糖の吸収スピードを緩やかにするためと考えられています。
4.夜遅い食事
同じ内容の食事でも、朝・昼より夜遅い時間帯の方が血糖値は上がりやすい傾向があります。
夜はインスリンの働きが低下しやすく、
糖の処理能力が落ちると考えられています。
夕食が遅くなりがちな方は、量を控えめにするだけでも改善につながります。
5.空腹時間が長すぎる
長時間食べない状態が続いたあとに一気に食事をとると、血糖値は急上昇しやすくなります。
「忙しくて昼食を抜いて、夜にまとめて食べる」このパターンは血糖コントロールにとってあまり良いとは言えません。
まとめ
血糖値は、日々の小さな積み重ねで確実に変えられます。
「まだ薬は必要ない」と言われている今こそ、
食材の選び方と食べ方を整えることが、将来の糖尿病予防につながります。
気になる数値が続いている方は、自己判断せず、医療機関での定期的なチェックも大切です。
無理な制限ではなく、正しい知識をもとに、続けられる工夫を。
今日の食事から、できることをひとつ始めてみましょう。
